手づくりのモノ
私たちの楽しみのひとつは、
ログハウスに限らず、木の建物やハンドメイドの宿、店を巡ることです。
道東出張のときに、糠平の「中村屋」さんへ行ってきました。
今年で創業80年の歴史ある宿なのですが、古くなった客室を少しづつ
ご主人とお婿さんの手で改装されています。
広葉樹の一枚板や古材をたっぷり使って、
その材の豊富さもアイディアも素晴しいです。
4,5年前にニペソツ山に登ったとき以来の再訪でした。
そのときは確か・・・手づくりの部屋は1つか2つだったけど、
今5部屋と・・・トイレと・・・照明や・・・外壁や・・・
とにかく、いろいろ変化がありました。
実際につくっているご主人にお話を伺うことができましたが、
好きなものをつくるその根気や情熱に、とても刺激されます。
ご主人と無垢材の良さを話し合っていたら、
自分が「木」がいいと思った感覚や「ぜったいにログハウス!」
と思った気持ちが、またあらためて湧きあがってくるのを感じました。
シダーシェイク
シダーシェイクは、カナダなどでは屋根材として使われていることがあります。
ログハウスの雑誌「夢の丸太小屋に暮らす」で紹介されるログハウスにも
屋根材として、とか内装の装飾として度々載っていたり、
北海道内でも、気をつけてみていると、ログハウスや木の家で
屋根材や外壁材として使われているのを見かけます。
すごく雰囲気がいいです。
ログハウス21の加工場にある古いダブテイルの小屋の屋根もシダーシェイク。
無塗装でノーメンテナンスですが、未だ健在です。
シダーシェイクはレッドシダー(米杉)です。
このラフで鱗みたいな表情がとても好きなのですが、
それ以上に水に強い性質を持つ優秀な木材です。
モデル住宅の薪小屋の屋根にも使っていますが、
これが・・・ぜんぜん雪が落ちないんです。
木の重なりが雪止めの役割になってます。
この週末の雪でさらに厚く積もりました。
薪小屋を頑丈につくっておいてヨカッタ・・・・。
丸太視察
秋晴れの日に、材木屋さんに丸太の視察に行ってきました。
太い丸太が、あちらこちらに山積みに。。。
樹種は、トドマツ、カラマツ、米松、米ヒバ、米杉など。。。
その中には直径1メートルを超える原木の山もあり、
直径40cm前後のだダグラスファーが小さく感じるほどです。
ここに近づくとすぐにわかります。
ふんわりと、レッドシダーのあまい香りが漂っています。
これは直径120cmのレッドシダー。
これだけ太いと丸太のくりぬき風呂がつくれます。
最近の原木事情などを伺って帰りました。
モデル住宅のご紹介
ポスト&ビームのモデル住宅をご紹介します。
・ログは角ログです。
私たちはログ屋ですから、丸太は大好きです。
でも、モデル住宅を建てたこの場所の環境には、
外観は角ログのほうが素敵だと思うのです。
・一階のリビングダイニングは、腰壁がパイン材、塗り壁は漆喰。
特に吹き抜けのあるダイニングは明るくて気持がいい場所です。
・床とキッチンは樺。(白樺ではありません)
樺は落ち着いた雰囲気を持っています。
・玄関~階段~二階のリビングの内壁はレッドシダー(米杉)です。
渋い色合いで、色幅がキレイです。いい香りがします。
・二階の一部は、白い壁(漆喰)のフリースペースがあります。
白い部屋は清潔感があって気持ちがいいものです。
・二階の寝室は床(カバ)以外はオールパイン材です。
マシンカットみたいで、木に包まれているから安眠できますよ。
樹種を使い分け、それぞれにデザインを変えた部屋がありますが、
全体のバランスは不思議なほど上手く調和しています。
それは、視線を考慮したり、統一感が出るように工夫しているからです。
デザインは、意匠性も機能性も優れていることが大切と思います。
何気なく壁に手を当てる位置まで無垢材のほうが
肌触りがいいし、汚れも目立たないでしょう。
壁に寄りかかっても、服が白くなったりはしないでしょう。
とくにお子さまや高齢者の部屋に向いていると思います。
後で、フックを付けたり、絵を飾るなど釘を打ち付けるなら、
無垢材のほうが躊躇がないでしょう。
私たちは、無垢材が創り出す空間の可能性を提案しています。
それは私たちが「ログハウス」=「木の家」が大好きだからです。
南欧風の輸入住宅が流行した影響もあるのでしょうか。
無垢材よりも塗り壁のログハウスをお求めのお客さまが少し増えたように思います。
それは明るくてとても素敵だと思います。木とはまた違う好さです。
でもやっぱり、ログハウスは木の家の王様のような存在だと思っています。
木をうまく、もっとたくさん使えたなら、
ログハウスだからこその、心地よい家ができる。
そういう提案ができるログ屋でありたい。
そんな想いでモデル住宅をつくりました。
ちょっと他では見られない、ポスト&ビーム住宅です。
「実際はどんな感じなの?」そう思っていただけましたら、
ぜひ遊びに来てください。
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道南杉
杉の原木を視察するため、道南へ行ってきました。
道南杉はその半分以上が本州に向けて出荷されているとのこと。
北海道で杉はあまり人気がないそうです。
赤味の色合いと木目が道民の嗜好に合わないとか。。
しかし今回の山はとても手入れが行き届いていて、
径も太く立派な道南杉を見ることができました。
この杉林の奥にある、推定樹齢200年近い杉。↓
道南では50年以上も経つ杉が伐採時期を迎えており、
本州だけではなく北海道でもその需要が期待されるところです。
ログハウス21では、丸太のほか外装や内装の仕上材にも
この道南杉のバリエーションを用意しています。
現在施工中の札幌P&B住宅の外壁にも一部使用しました。
今後の物件にも採用が決定しています。
私たちにとっても、使用している材料が近いところで育っているというのは
安心できるもの。生産者と直接話ができるのも勉強になります。
今後も杉だけではなく、道内の原産地を見てまわりたいと思っています。