ログの歴史を感じる旅
フィンランド・オウル市街を歩くと、古いログハウスがあちこちにあります。
今も普通に使われているものが多く、
150年くらい前の古い建物がカフェや雑貨店などに利用されていて、
中に入ると、店主らしき人が「カッコいいでしょ!」と言わんばかりの顔つきで
店内を説明してくれます。
ここの2Fは小さなライブスペースがありました。実に楽しそう。
フィンランドの田舎町ではこのような古いログハウスが数多くあって、
今も現役で使われているものや、
廃屋になっても、風景のひとつになっています。
かなり古い(築200~400年)ものなどは野外博物館などに移設展示されていたりもします。
これは昨年訪ねたカヤーニ地方の古い教会。
なんとログハウスなのですが、たしか築150~200年位で、80年位前の改修で
外観は板壁で覆われています。
中に入ると太い丸太で積まれているのが分かります。
すべてハンドカット。。。
現在は、マシンカットログハウスが主流のフィンランドですが、
もともとはすべてがハンドメイド。
今回は足を延ばしてスウェーデンにも行ってきました。
行ってみたかったのはストックホルムにあるスカンセン野外博物館。
ここでは古いもので1470年代に建てられたログハウスの展示がありました。
500年以上経ったログハウスに使われている木の年輪は100年以上もありそう。
この木は芽生えてから一体何年経っているのだろうか。。。
園内にはカフェも点在しているのですが、これもまた古いログハウスを利用していて
雰囲気を壊さないように配慮がなされているようです。
こんなディスプレイもさりげなくカッコいい。
フィンランドも含めて北欧全体には古くからあるログハウスが数多く点在しています。
今ではオールドスタイル、クラシックスタイルとも呼ばれていますが、
この造り方が現代においても見直されている風潮があるそうで、
最新の技術を取り入れたログハウスの製造メーカーが、
現在も何棟も造り続けているのもまた事実。
日本ならば昔ながらの「在来工法」「古民家風」の家を現代にアレンジした家
といったところでしょうか。
変わらぬのは使われている木が昔からその地に生育している
レッドパイン(欧州アカマツ)であるということ。
その品質の良さを再確認することができた旅でもありました。
ログ工場視察
フィンランドのマシンカット工場へ視察に行ってきました。
コンピューターで管理されたラインを少人数で稼働させているので人影もまばらです。
メーカーの社長から製造過程・品質管理の説明を聞き、
実際の加工状況、梱包の仕方などを細かく見てきました。
構造材をそのまま仕上材として利用するマシンカットでは
工場での取り扱い方やレッドパインの品質そのものは譲れないところです。
フィンランドのパインは現在、原料が豊富にある状況で
どんな注文にも対応できますよ、とのこと。供給体制も万全のようです。
今回は工場と営業所にも寄って打ち合わせをしたのですが、
なんとその両方にサウナ室がありました。
メーカーの社長も週4日はサウナに入るそうです。
ここでは別に驚くことではないのかもしれないけれど、
習慣の違いと、
一日の中でそういう時間をもつことの暮らしの豊かさを感じました。
昨年、フィンランドの友人宅を訪ねた時の写真です。
フィンランドでは一般的なサウナ小屋。
小屋の前には湖があって、
サウナから出た後、素裸で飛び込むというのは本当でした。。。
こんな素敵なロケーションにあるゲストハウス。
もちろんサウナ室つきです。
こんなところには、やはりログハウスが似合いますね。