月別アーカイブ:2月 2009

木の家が落ち着く理由~明度との関係

一番明るい色は「

白は清潔な色。

日本人は、白が好きな人が多いといわれているそう。

ログハウス21のつかう自然素材には、内装仕上げの漆喰や珪藻土に白がある。

もう少し丁寧にいうと、

黄みを帯びたごくうすい灰色とか

赤みを帯びた黄みのごくうすい灰色などで、真っ白ではないのだが、

色の面積効果で白に見える。

光の反射率が高く、室内を明るくする効果が最もある。

明るい空間は気持ちがよいですよね。

色彩心理の分野では、

白色は緊張感や疎外感を持ちやすく

コミュニケーションに影響があると言われているのだそうです。

カフェやレストラン、リゾートやサロンなどの非日常空間は例外ですが、

人は真っ白な空間に長時間居ると疲れてしまうのだそうです。

こころや体を落ち着けるためには、ある程度明るさを抑える必要があるのです。

明るさを表す尺度を明度といいます。

明度1.0~9.5 黒が1.0、白が9.5 数値の高さは明るさを表します。(*1)

高明度(およそ9.5~7.5)中明度(およそ7.0~4.0)低明度(およそ3.5~1.0)

他に色味(=色相)、色の強さ(=彩度)という尺度がありますが、

明度だけで素材をみると、

ログハウス21で採用する無垢材では、

パイン材はやや高明度寄りの中明度、レッドシダーは中明度

(パインは経年変化で中明度に移行します)

なるほど、

定期的に見学会を開催する物件では、

一階の、高明度の漆喰で仕上げた明るい吹き抜けのダイニングでは、

「明るくて気持ちがいいですね」との感想を多く頂きます。

二階の、中明度のレッドシダー張りのリビングでは、

「変わってる」「これは樹種は何ですか」というのが最初の感想ですが、

腰を落ち着けてゆっくり過ごされた後に、

「落ち着く」「とても居心地がよい」との感想を頂きます。

建築地の採光条件や、どのように使われる空間なのかによって、

明度の(素材の)バランスを計画することも大切だと考えています。

(*1)マンセル表色系より

Log House 21 HP

2009-02-28T01:02:00+09:002009.02.28|無垢材・丸太・自然素材|

屋根の雪はどうする?

ログハウスは、ほとんどが三角屋根で、軒が長いのが特徴です。
普通の住宅よりも屋根の面積が大きく、
その大きい屋根に積もる雪の量は、ハンパではありません。
その雪をどうするか?
プランを考える上では、とても重要なことなのです。

屋根の形や流れ方向を考えるときは、
雪のことだけではなく、太陽光が入る方向や北側斜線規制なども
考慮しなければなりません。建てる地域、敷地の広さ、方角、積雪の量
などの違いによって、屋根の仕様や流れ方向を提案しています。

延べ床面積で35~40坪の住宅でいうと、
例えば50~70坪程度の広さの住宅地では、ストッパールーフなどの
落雪防止措置屋根材を勧めています。理由は、落雪場所を確保するために、建物を境界線から
一定の距離を確保しなければならないので、土地を効率的に使えないからです。
落雪防止仕様にすると、境界線から最短で50センチまで近づけることができるのです。
(地域によって違う場合がありますので、建てる地域の条例を確認して下さい)

80坪以上あると、敷地に余裕ができるので、
落雪仕様にして、雪を落とす方向をある程度選ぶことができます。
ただし、落とした雪をそのままにしておくと、
建物側にも雪が多い被さってきますので、除雪が必要になってきます。
屋根面積分の雪かきは結構大変なものです。

敷地に雪を落とす場所がたくさんあっても、除雪を楽にできるという意味で
落雪防止措置を選択しても良いかもしれません。土地の広さに関係なく、
高齢になってからの除雪の負担を軽くできるという理由で落雪防止措置を勧めたりもしています。

落雪防止措置を検討するときに、積雪が建物にとって負担がかかるのかどうかというのは、
現在ではあまり問題になることはありません。地域によって積雪量の基準が
決められていて、その重さに耐えられる構造にしなければならないように
なっているからです。ログハウス21では、強度基準よりも1ランク上の材料を
屋根の構造材として使用するようにしています。

そもそも三角屋根は構造上、平らな屋根よりも強度が高いというのも、
落雪防止措置を勧める理由のひとつです。

これは私の家ですが、屋根は7寸勾配(10:7)の落雪防止措置仕様です。

屋根に積もった雪は冬の間、風に飛ばされたり溶けて沈んだりを
繰り返しているので、思ったほど高く積もっていません。
(あまり積もっているようには見えませんが、地上では1mくらい積もってます)
屋根から落ちる雪を心配しなくていいというのは、やはりラクなもんです。

2009-02-09T14:17:00+09:002009.02.09|雪対策|