月別アーカイブ:2月 2007

おすすめ本

今年の正月に読んだ本、「木に学べ」。

著者は故・西岡常一氏。

法隆寺金堂の大修理や薬師寺金堂の復元などで知られ、「最後の宮大工棟梁」とまで言われた方です。

この本では、宮大工としての技術や心構え、修理や復元に懸ける凄まじいまでの執念を語り尽くしていますが、その仕事に対する姿勢や思いは、宮大工だけにおさまらず、人生全般の教えにも通じるところがあります。

西岡氏は語っています。

「器用、不器用というのがあるんです。初め器用な人はどんどん前へ進んでいくんですが、本当のものをつかまないうちに進んでしまうこともあるわけです。だけれども不器用な人は、とことんやらないと得心ができない。こんな人が大器晩成ですな。頭が切れたり、器用な人より、ちょっと鈍感で誠実な人のほうがよろしいですな。」

この言葉に私は、はっ、とさせられました。

別に私は器用な人でも頭が切れるわけでもないのですが、ちょっとやっただけで分かったつもりになっていることが実は結構たくさんあるんじゃないのかなと。

『本当のもの』をつかむためのヒントを私に与えてくれました。

有名な本なので、今さら、という感じもありますが、宮大工や木造建築、木の家が好きな人はもちろんのこと、ビジネス書として読んでも教えられることの多い本だと思います。

2020-06-02T11:46:31+09:002007.02.24|職人の仕事|

ログハウスと経済

円安が続いてます。

ユーロの場合、1年前は約150円弱。10円ちかくも安くなりました。

ユーロ圏から輸入して商売をしている会社は、我々も含めて仕入れ材料のアップにつながっています。

そうでなくても、原油価格が上がって様々な商品が、輸送費も含めて値上がりしている現状は、由々しき問題です。

少し前に新聞で、企業の好業績は輸出の恩恵である、という記事を見ましたが、

日本を代表する一部の大企業だけが、その恩恵を享受しているという印象を持ちました。

日本は今、いざなぎを越える好景気だといいますが、

我々にはあまり実感が湧かない理由がこういうところにもあるのだなと、思います。

日本の景気を持続させるためには、やむを得ないのかもしれませんが、

これから先は、世界との金利差を無くしていくなどの

バランスの良い経済政策をとっていただきたいと、思います。

そうすると、住宅ローンの金利も上がってしまいますが、

ローン減税などの措置も引き続き延長していただけると

助かります(笑)。

2020-06-02T11:49:19+09:002007.02.18|ログ21近況|

P&B 2年

2年を経過したP&B住宅の定期点検です。

札幌のなかでも積雪量が多い西区にあって、ひときわ暖かな色合いの外観が私は気に入っています。

3年目になる今年は、丸太の塗装をする予定。丸太の乾燥もほぼ落ち着いた様子だったので、内部のメンテナンスもやりましょうということになりました。

ログハウスは最初の数年のメンテナンスがとても重要で、これがログをより良い状態にする秘訣でもあるのです。

オーナー様は、自分の家だからこれくらいは、という思いから、ある時、みずから床下にもぐって点検をしたことがあると言ってました。ここの家は、床下は40センチくらいしかないので這いつくばらないと動けないのですが。。。。これはなかなかできるものではありません。この行動力には脱帽です。

今年はお庭の整備も計画中とのこと、こうやって年を重ねるごとに、暮らしになじんでいくログハウスを見ていくのは、本当に楽しく、幸せな気持ちになるものです。

2020-06-02T11:52:46+09:002007.02.09|メンテナンス|