ログハウスは、ほとんどが三角屋根で、軒が長いのが特徴です。
普通の住宅よりも屋根の面積が大きく、
その大きい屋根に積もる雪の量は、ハンパではありません。
その雪をどうするか?
プランを考える上では、とても重要なことなのです。

屋根の形や流れ方向を考えるときは、
雪のことだけではなく、太陽光が入る方向や北側斜線規制なども
考慮しなければなりません。建てる地域、敷地の広さ、方角、積雪の量
などの違いによって、屋根の仕様や流れ方向を提案しています。

延べ床面積で35~40坪の住宅でいうと、
例えば50~70坪程度の広さの住宅地では、ストッパールーフなどの
落雪防止措置屋根材を勧めています。理由は、落雪場所を確保するために、建物を境界線から
一定の距離を確保しなければならないので、土地を効率的に使えないからです。
落雪防止仕様にすると、境界線から最短で50センチまで近づけることができるのです。
(地域によって違う場合がありますので、建てる地域の条例を確認して下さい)

80坪以上あると、敷地に余裕ができるので、
落雪仕様にして、雪を落とす方向をある程度選ぶことができます。
ただし、落とした雪をそのままにしておくと、
建物側にも雪が多い被さってきますので、除雪が必要になってきます。
屋根面積分の雪かきは結構大変なものです。

敷地に雪を落とす場所がたくさんあっても、除雪を楽にできるという意味で
落雪防止措置を選択しても良いかもしれません。土地の広さに関係なく、
高齢になってからの除雪の負担を軽くできるという理由で落雪防止措置を勧めたりもしています。

落雪防止措置を検討するときに、積雪が建物にとって負担がかかるのかどうかというのは、
現在ではあまり問題になることはありません。地域によって積雪量の基準が
決められていて、その重さに耐えられる構造にしなければならないように
なっているからです。ログハウス21では、強度基準よりも1ランク上の材料を
屋根の構造材として使用するようにしています。

そもそも三角屋根は構造上、平らな屋根よりも強度が高いというのも、
落雪防止措置を勧める理由のひとつです。

これは私の家ですが、屋根は7寸勾配(10:7)の落雪防止措置仕様です。

屋根に積もった雪は冬の間、風に飛ばされたり溶けて沈んだりを
繰り返しているので、思ったほど高く積もっていません。
(あまり積もっているようには見えませんが、地上では1mくらい積もってます)
屋根から落ちる雪を心配しなくていいというのは、やはりラクなもんです。