1枚のレッドシダー(外壁材)の表と裏です。
どちらが表なのか分かりますか?
①は表面がラフに仕上げてあり、②はカンナを掛けています。

①ラフ面
②プレーナー(カンナ掛け)面
正解は①のラフ面。
原産地であるカナダやアメリカでは、
表面がザラザラのラフな面を表として使う価値観があります。
『木』の質感を生かすために、極力手を加えないラフな状態のままが良いと
いうことなんでしょうね。
ログハウスも素材そのままを使用する建物。
レッドシダーのラフ面は、丸太との相性も良く、
ログハウス21でも外壁にはラフ面を表にして使っています。

ラフな表面は光の反射がやわらかく、
陰影がつくので落ちついた味わい深い表情をかもし出します。
塗装も染込みが深くなるので、防腐効果が高いといわれております。

しかし日本では、ラフ面ではなくカンナ掛けされた面を表にするのが標準のようです。
あらかじめ言っておかないと、このレッドシダーの裏表を
逆にして貼ってしまう大工もいるそうです。
また、建築に使用される『木』というのは節がなく色幅も少ない方が良いとされる
価値観が昔からあります。確かにきれいなんですけどね。
平面的というか、表情が感じられない。。

実際は、木の表面がザラザラしていたり、形が不揃いであるとか、
節や色幅があったりしたほうが、本来の木の質感や存在感を
感じることができると思うのです。つまり、より自然な状態に近い材料や、
素材を生かしたもののほうが心地良かったりする。これはログハウスが
好きだと思う感性と同じですよね。

外壁には木の質感を感じられるようにラフ面を施工して、

人が触れることが多い内装には、プレーナー面を使用します。

プレーナー面でも、節や色幅があると、木の表情を感じることができます。

「木の家」と呼ばれる建物はたくさんありますが、
その中で「あ、この家いいな」と直感的に思うのは
木の存在感がたっぷり感じられる「木の家」なんです、私の場合。