原木の伐採現場に立ち会ってきました。

ほとんどの現場は輸入原木であるダグラスファーを使っていますが、
今回の現場はお客さまの、「ダグラスファーのように硬くなく、音の響きにくい木で」
というリクエストに応えるべく、道内の山で原木を探すことになったのです。

そのおかげで、珍しく伐採前の原木を下見する機会に恵まれました。
とある山の中、伐採業者の案内で辿り着いたのがこの場所。

手入れの行き届いた林の中で、まっすぐ伸びた大木の姿に感動していると、
目の前で切り倒しが始まりました。
あっという間に倒れた大木の樹齢は約70年。
こんなにも長く生きてきた木をこんなにも簡単に切り倒して、
そして何本も使うなんて・・・
正直、ちょっと重たいというか、厳かな気持ちに包まれました。

しかし、このように手入れされた木々たちは、建築用に使われるために
植樹されたのであり、その木を使ってログハウスを造るということは、
いわば畑から採れる農作物を使って料理をするのと同じこと。
つまりここにある木々たちは、ログハウスに使われることによって、
その本来の使命を全うするということなんです。

だからこうして、目の前で倒れている70年生の大木は、
私にその使い方の責任の重さをあらためて気付かせてくれました。
ここで命を終えるのではなく、ここからログ材として生まれ変わるのだと。
だから今回は、そういう意味でも、山を見に来てとても良かったなと思いました。

一方で、
丁寧にそして淡々と手入れをする伐採業者の方もまた丸太を扱う『Logger』です。
ログハウスが完成したら、今回案内してくれた人に写真を送ろうかな。