省エネ技術講習会に行ってきました。地球温暖化をとめる、またはスピードを遅くするために、
二酸化炭素の排出量を削減する計画の中で、
家の断熱性能を高めることと、
家で使う暖房、冷房、給湯、照明器具に使われる、
灯油、電気、ガスなどのエネルギーを減らすこと。
これが改正省エネ法ができた理由です。

基礎、外壁、屋根、天井、床のつくり方と使われる素材や断熱材、
窓、玄関ドアの種類をそれぞれ数値化して、
決められた計算式に当てはめ、
総合的に一戸の住宅の外皮(断熱)性能を示す数値(UA値W/(㎡・K))、

家で使う暖房、冷房、給湯、照明器具に使われる、
灯油、電気、ガスなどのエネルギーの消費量(一次エネルギー消費量基準)
を示す数値(達成率%)。
ふたつの数値をつかって、その建物が省エネ基準に達しているかどうか判定します。

給湯は灯油やガスなら潜熱回収型高効率給湯器を使うことで、
暖房はその方法、(薪ストーブは含まれません)
照明器具はLEDや調光器、人感センサーをつかうことで数値上、有利になります。

日本全国を8つの地域に分けて、外皮(断熱)性能と、
一次エネルギー消費量基準達成率が定められて、クリアすべき数値を決めています。
北海道にはⅠ地域、Ⅱ地域(一部Ⅲ地域もあり)が当てはまり、
その数値はUA値と呼ばれていて、0.46W/(㎡・K)以下
全国でもっとも厳しい基準になります。

この計算では、
ログハウスがもつ「木の心地よさ」「空気感」「幸福感」「快適性」は含まれません。
またログハウスで使用量が少ないけれど、一般住宅で多く使われている
工業製品の製造過程で排出される二酸化炭素は含まれていません。

そのうえで。。。

ログハウス21のログハウスはどのくらいかというと、
家の断熱性のを示す(外皮)数値では
ポスト&ビームなら、熱貫流率0.35w/(㎡・K)程度、
マシンカットでは、0.4w/(㎡・K)程度の数値

(ちょっとした仕様の違いでこの数値は変わります。
例えば基礎の高さは60㎝よりも45㎝のほうが、
コンクリートが少ないので良い結果になります。)
住宅ローンならフラット35Sの省エネが利用できる数値です。
(注文住宅のため個々の計画で数値に違いがでてきます)

ポスト&ビームとマシンカットで数値が違うのは、
この計算式に用いる、断熱性能の設定で、
「木材」と「断熱材(グラスウールとか)」を比べると、
断熱材のほうが計算に有利な数値になっているからで、
マシンカットのほうが何倍も多くの木材をつかっていることが理由です。
この計算に「木の蓄熱性、調湿性」は含まれていません。
ポスト&ビームは太い柱と梁の丸太の部分も計算の対象になるため、
一般の木造住宅よりも高い数値になります。

この省エネ法が2020年に義務化になると発表された数年前、(義務化は見送り、現在は努力義務)ログハウスは達成できないと、住宅関係者や本州のログハウスメーカーから言われていましたが実際は達成できているのです。

この省エネ法とは離れたところで、
お客様がログハウスに暮らしつつ経済的にも負担がかからないように
消費エネルギーを抑えられるように省エネ法以前から検討と設計を積み重ねた結果、省エネ法の基準に見合うログハウスをつくることができていました。

「木」で積まれているログハウスが
暖房や冷房のエネルギーが省エネだったら、
なおさら最高だと思って、取り組んでいます。